瑞浪の魔物どころか、
勝利の女神どころか、
老婆に悩まれた・・・
って話しは、もういいか・・・
レース前日は速いタイムのドライバー達の1秒遅れ。
まあ、僕の場合、よくあることだったりするので、
ピクピクしながらも、レース日に合わせていければイイイさ!
っと、いつもより多く酒を買い込み、飲酒。
ウップーイイ、っと酔っ払いながらデータを見つめ直し、こんな手でどや!
と、対策を考えてから、酒を飲みほし、寝返りひとつなく、眠る。
レース日朝、老婆の夢にうなされながら、フラフラとトイレに駆け込む。
コースについてから、今回は一緒に東京から瑞浪入りしたドラえもんに対策相談。
「こうしてこうしてこうなるの」
「へ?へ、へい」
クルマ、良くなりました。
エンジンも、素敵なまわりっぷり。
でも、T.T.は、アタックのタイミングを外して、13位。あらっ・・・
45秒フラット3人。
45.1秒台2人。
45.2秒台7人
45.3秒台2人
結構拮抗。ワンミスサヨナラの気配ムンムン。
予選ヒートはスタート良く、めずらしくヒート中のベストタイムも悪くなく、追い上げてトップグループのオシリ、8位でゴール。
アベレージタイムを、もっと求めて、
決勝に向けて調整を入れる。
激しい接触はなかったのに、シャフトとホイールが曲がってる・・・
そのホイールの齢、13周。
短い一生でした。合唱、じゃない合掌。
シャフトちゃんも、まだ、思春期もむかえてないのに、さようなら・・・
気を取り直して決勝。ローリングから、スタートで出遅れる。
そのせいで、1コーナーから4コーナーまで、ちっとも嬉しくない位置取り。
で、5コーナー。
3台横並びな有り様。僕、まん中で微妙な位置。
嬉しくない状況。でも、引けば、ドド抜きされるしねえ。
引かなくても、それはそれでヤバイ状況。
おまけに前のクルマが、これまた微妙な進入ラインと、位置になっちゃった。
前に出つつ、イン側にもラインを残す、なんてできる状況ではなかったので、
3台の前に出て、ターンイン。
クリップあたりでチャンバーの抜ける音が聞こえた。
(ああ、誰かチャンバー外れちゃったんだ、かわいそうに)で、
スロットルを開けていくと、直管マフラー、というか、マフラーのない、
直噴排気音がでかくなった。
「!!おおお、お、おれか!?」おれ、らしいぞ。
クルマはそのまま、2台が絡まったまま、タイヤバリアに一直線。
「ハッ!タイの決勝の悪夢でも見てるのか!?」
すると目の前を、老婆が哀しい目をして通り過ぎていった。
迷わず成仏して下さい。もう秋だし。
なんて合掌してる間も、除霊してる間もないので、
とりあえず、コースのどこかに老婆を解き放ち、
現実にかえって、クルマに絡んだタイヤバリアをどかし、再スタートを試みるが、
婆ちゃん、じゃなくてチャンバーは成仏していた。
排気バルブもやられていた。
ついでに、ステアリングシャフトも変死していた。
・ ・・
オフコースの「さよなら」が頭の中で、イントロからながれはじめる。
たそがれながら、クルマを安全圏に運ぶ。
あんなとこ置いといたら、バラバラになりかねない。
フーイイ、いい汗かいたなあ、
で、ここはどこ?
と、早くも記憶障害を起こしはじめつつ、あたりを見回すと、
・ ・・老婆が、いたるところで暴れていた。
あちこちであがる土煙り。
佇む人影。
ボス猿さんのキャブに包丁を振り落とす老婆の姿が見えた。
すると、ボス猿さんが、ゆっくりとピットに帰っていった。
一人、また一人ドライバーが消えていく。
だが、老婆はキングの頭上には近付かなかった。
着ていたボロボロの着物には、
「タ、カ、三文字目が読めなくなってるな・・・最後の文字は、シ、か」
「ハッ!!!?婆ちゃんが笑っている!」
スーッと空にのぼっていく老婆。我にかえって地上に目をやると、
キングが片手を突き上げてゴールラインを通過していた。
老婆昇天。
老婆ネタと散々戯れて、
ピットに戻ってクルマを確認すると、
ステアリングシャフトは腰の曲がった老婆状態、
シャフトは齢1周半で、御陀仏。
婆ちゃん、いや、チャンバーは曲がった、凹んでる、
ナックル、御臨終。
・ ・・幾ら?
婆ちゃんの葬儀の香典としては、かなり高いものとなりました。
瑞浪のレースはスンゲー高いレースとなって、終わりました。
・・・
ヨシ、終わった。終わったな!
もう、とっととMAX FESTAに気持ちをシフトします。
決勝はリタイヤに終わったけど、
こう、何と言うか、
ここのところずっと積み重ねてきたことが、
実を結びかけてきてる感触を得られたし、
イイんだ。イイイんだ、イイのさ!
青い看板のコンビニに続いて、
墓場の前のコンビニにも、もう行きません。