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2010年の電子ブック事情

PC Watchに掲載された記事です。おもしろいです。

【本田雅一の週刊モバイル通信】 2010年の電子ブック事情

筆者も日本で簡単に電子ブックリーダ市場が立ち上がるとは思わない。しかし、世界市場を見ると、電子ブック市場拡大の動きが顕著であることも間違いない。米iSuppliのレポートによると、2012年までは年105%の成長が見込めるとされており、さらにこの数字が大きくなる可能性もあるとしている。このあたりの認識の違いについて、本格的にCESが始まるタイミングで情報を整理しておきたい。

ということであれこれまとめられています。

まず「電子機器で本を読むことに対する抵抗感」というものについて。いわゆる「本/紙ならでは」の部分ですね。

で、こういう対立する2つの派閥に対してこのようにまとめられています。

しかし、電子ブックを"歓迎する"か"歓迎しない"かの二元論で語るのは少々乱暴と言える。本といってもさまざまなものがある。物として所有していたいと思う本もあれば、リファレンスとしてパラパラページをめくりながら目的もなく参照する本もあるだろう。そうした本を電子化しろとは言わないし、無理に電子ブックに移行する必要もない。

ですね。装丁がとても丁寧だったり、思い出深い本や本棚に並べて置きたい本はもちろんありますし、また逆に一度読んだらもう捨てちゃってもいいんだけど、なんか心に引っかかるものがあるのでズルズルと保管しちゃっているというものもあるわけです。

うちは週間マンガ雑誌は基本的に「読んだら捨てる」なのでとても紙の無駄をしているなあ、と思っているのでこういうのが電子ブック形式になるととてもありがたいと思っています。

で、現在は賛否両論だけど、「世代が変わる」という言葉で電子ブックの可能性についても書かれています。それは例えばPCで音楽を聴いたり管理したりとかインターネットで本や電化製品なんて買う人いるの?と言われていたけど、今となっては逆にそう言ってた人の方がへん、という感じでしょうか。

例えば、海外の人から見ると日本で小説がケータイを使って書かれ、そしてそれをケータイの画面で読んでいる、というのはクレイジー以外の何者でもありませんが、日本の中高生はなんの違和感もなくケータイで書く/読むをやっているわけです。

かつてWebが大きく情報の流れを変えると言われ始めた頃、誰もがPCを使って情報を集めるようになるなんて信じられない。PCを使えない人はどうするのだ? という意見があった。今の若い世代はPCが生まれた頃から自宅にあり、子供の頃から携帯電話を持つ。多様な無料のネットワークサービスに囲まれて育った世代が、紙の書籍に愛着を持つ世代と同じ感覚を持っているとは考えにくい。

で、電子ブックが流行ると当然のごとくスキャンされた本のデータがネット上で共有されたりメールで送信されたり、悪い業者になるとそれを販売したりといったちょうどCDの音楽がMP3化された時と同じ混乱が起こるとも予想されています。

このあたりは音楽や映画産業の前例を出版業界がどう理解し事前に対処しておくか、にかかっているわけですが、出版の人も同じような過ちを繰り返すような気がしてなりません。

その他、電子ブックがメインになったときの出版社と取り次ぎ、販売店(書店)の利益分配率がどうなるか、などについていも書かれています(そもそもそういう構図がそのまま生き残れるのか疑問ですが)。

ということで、とてもおもしろい記事でした。ありがとうございます。



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