宮脇君著書の「思いどおりに働く!―20代の新世代型仕事スタイル」がある日突然なんの予告もなく送られてきたので読んでみました。いわゆる献本ですね。

いわゆる「勝手に送ってくる」というパターンはよくあるのですが、頂けるということはとてもありがたいので何とかお返しをしたいなとは思うものの、どうもやはり「だめなものはだめ」ということでそういう物はブログでは紹介しなかったりします。
で、今回ここで紹介するということはよかったわけです。すごくすんなり読めて読後もとても爽やかな気持ちになれました。
この「思いどおりに働く!―20代の新世代型仕事スタイル」は
本書は、自分の思いどおりに働きたいと願うビジネスパーソンを対象とした仕事術の本(ややデジタル版)です。サブタイトルに「20代」とありますが、30~60代のビジネスパーソンにも、参考になるワークスタイルを紹介しています。
ということで20代で企業した方々(経営者や従業員)のワークスタイル=仕事のやり方について紹介しています。
著者の宮脇君は
現在は、広域品川圏のビジネス&カルチャーにフォーカスしたインターネット新聞『品川経済新聞』編集長。外部編集者&ライターとして、フリー マガジン『R25』『L25』、ウェブマガジン『R25.jp』(リクルート)ほか、各種メディアの企画・制作(取材、執筆、編集)を行っている。また、ナイキジャパン、P&G、モスフードサービスなど、さまざまな企業サイトのメディア制作・プロデュースも手がける。
というバックグラウンドの人なのですが、さすがに「編集」が素晴らしく、この本も20代の経営者に取材した内容を絶妙に「編集」しています。
だから、まあ著書は著書なんだけど、著者自身がこれまで経験した仕事術を得々と語るわけではなく、あくまで20代の経営者が主人公になっています。
この「取材した内容をまとめる」という作業は一度経験したことがある人ならわかると思いますが、実にたいへんな作業です。読み手に明確に伝えたい事を伝えるためにどれだけ脇を固めればよいのか、とか、取材した人が「意図が違うよ」とならないために編集者の先入観などが入らないようにするなど、もう360度関係各方面に気を配らなければなりません。
そういう裏の苦労はたくさんあるのですが、読者はそういう苦労に気づくことなくどれだけすんなりと読めるか、というのが編集の腕なわけですが、この本はしっかりこれがやれています。
ということで、10人の20代経営者及び従業員が登場するわけですが、それぞれ違うワークスタイルなので、この中のどれかはきっとあなたのワークスタイルに合ってそこから何かヒントを得ることができることでしょう。
ちなみに本の「はじめに」の中で、
スゴイ20代はスゴイんです。
と念を押しているのですが、これは一般的には「年取っている方がすごい」という概念があるからなのかなあ。
スゴイ人というのは年代関係なくいますよね。逆にだめな人もいるし。というか、年取るとだめな人の方が多くなる、と私は思っているのですが、そう感じるのは私が年をとっているせいなのかもしれないです。
で、本を読み終わり自分が20代だった時のワークスタイルというのを考えてみたのですが、私が20代の頃はインターネット及びその上の各種サービスなんてありませんでしたから、もろ「アナログ」な世界で仕事をしていたわけです。
で、そういう泥臭い経験というのが後々生きてくるわけですが、でも例えば今の20代の人が40代ぐらいになった時にはさらに新しい「何か」がそこにあり、その時の20代はそれを活用しているわけなので、まあなんというか昔を振り返っちゃいけないよな、と思う次第です。20代が今インターネット活用しているんだったら40代や50代も活用すればいいんだけですよ。
最後に個人的な考えになりますが、この本のタイトルは「思いどおりに働く」なんですが、20代の時は「思いどおり」という能動的な意志をもって行動するよりはとにかく量をこなすことで様々な経験を積んでいった方がいいと思います。たくさん経験することで、自分の合うもの合わないもの、知らなかった事、様々な価値観に出会うことができます。それが自分にとってどうなのか、なんてことは後から考えればいいので、とりあえずぶち込めるだけいろいろな情報を自分にぶち込んでいった方がいいと思います。
それを租借するのは年とってからでも大丈夫です。たくさん食えるのは若い時だけですからね。
本の目次などは以下のAmazonへのリンクからどうぞ。いい本ですよ。
思いどおりに働く!―20代の新世代型仕事スタイル