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「メタルから光への移行は、電話網のIP化を完了した後に考えること」、NTTが「光の道」戦略への対応を説明

NTT持ち株会社は2010年9月1日、ブロードバンドの100%整備と100%利用を目指す総務省の「『光の道』戦略大綱」について、自社の考えを記者向け説明会で明らかにした。

「メタルから光への移行は、電話網のIP化を完了した後に考えること」、NTTが「光の道」戦略への対応を説明:ITpro

ソフトバンクの孫さんが言い出して総務省まで乗り気になっている「光の道」戦略に対してNTTはずっと「そんなの無理」と言ってきたわけですが、今回その詳細な理由が公開されたようです。これはなかなかいい記事です。

これまでは以下の2つの理由が挙げて「無理」といってきました。

(1)現状では、メタル回線を光回線に置き換えることはコスト的にも技術的にも計画できないこと
(2)それよりも前の段階で、新規開発されていない交換機で構成する加入電話網(PSTN)を、IP網に置き換えていく必要があること

で、今回の説明会ではその詳細が説明されたようです。基本的には、(2)のPSTNのIP化が完了しないまま一足飛びに(1)メタル回線の計画的な光回線への移行はできないそうです。

「メタル回線の光化と、PSTNのIP化は混同されやすいが、別個に進めるべきもの。IP網ではまだ実現していないサービスの継続や廃止、PSTNに依存している事業者間の相互接続をどう移管するかを、PSTNの寿命が来る前に考えて準備しなくてはならない」

具体的には、

PSTNからIP網への移行については、まず現状のIP電話では実現していないISDN相当のサービスや公衆電話、ガスの検針などで使うノーリンギング通信などの固有のサービスのうち、どれを継続するか、廃止してよいかなどをユーザーとの間でコンセンサスを作っていかなければならないという。また、 PSTNが一手に中継を引き受けている、携帯電話とIP電話間など、異なる電話サービス同士の相互接続をどう引き継ぐかなどが検討課題になるという。

実際にいろいろ分野でいろいろな使われ方をしているので、簡単にそれを置き換えることはできない、という話ですね。

で、これらの問題が解決したとして光化するためのスケジュールを試算すると、

まず、相互接続の仕組みやルール、サービスの取捨選択をするために2~3年、次に合意した実現手段を開発、実装し、サービス化するまでに3~4年、その新サービスに徐々に既存の加入者を巻き取っていくのに5~6年かかるとの見通しを示した。

つまり最短でもPSTNを廃止できるのは2020年代となり最後の電話交換機を無くしてもよい時期は2025年前後になる試算となるようです。

あと15年かあ・・・。

さらに孫さんなどは強制的に回線を光に置き換えちゃう、みたいな話をしていますが、NTTとしてはユーザからのリクエストベースにしたいと考えているようです。その理由として、

(1)アクセス回線別に利用できる通信サービスは異なり、ユーザーに切り替えを強制できないこと、
(2)電話サービスだけを光回線で提供する場合、現行の加入電話並みの料金で提供することは困難であること、
(3)それでも切り替えを強制した場合にかかる設備費用やユーザーの料金負担は多大になること、
(4)番号ポータビリティや優先接続などPSTNに依存した通信の仕組みを、光回線上で提供している現状のIP電話サービスでは実現できていないこと

を挙げています。

ということで2015年までに光100%というのは無理、って話になるんですが、この説明を受けて孫さんなどがどう反論するのかが楽しみです。

まあ、NTTとしては現実的にはいろいろあってIP化だけで今は手一杯って感じなんだろうなあ。

で、「光の道」構想が挫折するとしたら、そこにつけようとしていた予算はどこにいくのかな。

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このページは、nagasawaが2010年9月 2日 19:45に書いたブログ記事です。

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