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「Think Simple」刊行記念セミナー"クリエイティビティとイノベーションを生み出す熱狂的哲学"に行ってきた。

昨日は六本木ヒルズにあるアカデミーヒルズで開催された『Think Simple』という書籍の刊行記念セミナー「"クリエイティビティとイノベーションを生み出す熱狂的哲学」というのに行って参りました。

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この『Think Simple』という書籍ですが、12年にわたりスティーブ・ジョブズ氏と共に働き、アップル復活の鍵となった「Think Different」キャンペーンにたずさわり、iMacを命名したことでも知られる伝説のクリエイティブ・ディレクター、ケン・シーガルさんが書かれた本です。

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[公演後楽屋にて]

そういう人なので本の内容もだいたい想像できるかと思うのですが、セミナーでは「シンプリシティ」を軸にいろいろ語られました。

その模様は私の横でケン・シーガルさんがしゃべると同時にものすごい勢いでテキスト化していたネタフルさんのブログ記事を読んで頂くとして、私のブログでは私なりの感想を書いてみたいと思います。

とりあえず以下の講演レポートを読んでください。

[N] 「Think Simple」刊行記念セミナー"クリエイティビティとイノベーションを生み出す熱狂的哲学"レポート

さて、感想ですが、まあ言ってしまえばケン・シーガルさんは広告代理店の人としてスティーブ・ジョブズとつきあっていたわけで、いわば外部の人です。ええ、どんなに仲がよくたって外部の人です。さすがにスティーブが自社の社員にとるような態度はとらないでしょう。まあ、ときどきそういう場面もあったようですけどね。

あとなんといってもシーゲルさんの会社からしてみたらAppleはお客さんですからね。そういう立場だったら何言われてもそんなにへこむことはないでしょう。仕事と割り切れますから。

で、そんな立場のシーゲルさんの講演では「Appleはひたすらシンプルさを追求する」というお話をされました。例えばこんな話。

Appleの仕事の仕方は他の会社と違った。シンプルさということはAppleでは大事である。他の会社では複雑になりがちである。シンプルにやろうとしても、途中で委員会や会社ができてしまう。しかしスティーブ・ジョブズはそれを許さない。

というか、何にでも口を出さないと気が済まないから必然的にそうなってしまうんでしょうね。チームを大きくしちゃうと声が届かなくなるから。だからそれが「シンプル」なのか、というとなんかちょっと違う気がするんですよ。

シンブルさは頭脳と常識の和である。スティーブ・ジョブズと仕事をしていると、常識ある的を射たことを言わない人に厳しかった。常識を持つことは素晴らしいことである。
通常ABCという選択肢がある。Cが良いが難しい。AかBにしようとなりがちだが、本当に良いものであればCにするのがスティーブ・ジョブズだった。常に常識にあった決断をして欲しい、と。

これもなあ、この「常識」というのがスティーブの「常識」だからなあ。で、スティーブの「常識」にマッチしない意見が出ると徹底的に「それは間違っている」ってことを言われますからねえ。つうか非常に一般的な常識的意見は逆に嫌われるんじゃないかと。なのでこのあたりの話はちょっと美化されていると感じました。

シンプリシティは革新の基盤である。これは今日語りたかった最も重要なこと。Appleはシンプルさをアイデアとして信じていた。委員会も作らない。プロセスもシンプルに。

このあたりもちょっとニュアンスが違って、革新的(イノベーティブ)であることがまず一番最初なんですよ。で、革命的であり、かつクールじゃないといけない。で、クールなものはシンプルである、っていう順番かな。いくら革新的でもデザインがださかったり操作が面倒だったら利用者は触ってみたい気なんておきませんからね。

でもね、Appleのすべてが「シンプル」か、というとそんなこともないわけです。iOS Developer CenterというiOSアプリの開発者のためのサイトがあるんですが、あの複雑さや面倒くささは実にひどいもんです。何度やっても手順を覚えられない。

そんなわけでやっぱりちょっと美化され過ぎだよなあ、と思いつつ、話は「やじうまWatch」にもとりあげられた「初代iMacは本当は「MacMan」って名前になるはずだった」という話になります。

iMacを初めてみた時、驚いた。本当に社運をこれにかけていいのか、と。1週間くらいスティーブ・ジョブズとミーティングした。その時は「C1」というコードネームだった。iMacという名前を最初から気に入った訳ではなかった。彼は妥協しない人だった。「MacMan」という候補を持っていた。みんな驚いた。最悪だよ。しかしスティーブ・ジョブズは最高だと思っていた。

そうなんですよ、スティーブって時々こういうわけわかんないことを言い出すので困ってしまうわけです。こういう状態になると誰かのまっとうな意見を聞いてもまったく受け入れなくなってしまいますからね。なのでこの場合は社員側に戦略が必要になります。で、あたかもスティーブが考えついた、というような方向に持っていく必要があります。多分シーゲルさんは社内の人がそういう方向に向くように動いていた、ってことを知らないじゃないかな。

まあ、そういう感じのセミナーだったんですが、肝心の「Think Simple」という本は以下のような内容になっております。

Introduction シンプルの杖
第01章 Think Brutal 容赦なく伝える
第02章 Think Small 少人数で取り組む
第03章 Think Minimal ミニマルに徹する
第04章 Think Motion 動かし続 ける
第05章 Think Iconic イメージを利用する
第06章 Think Phrasal フレーズを決める
第07章 Think Casual カジュアルに話し合う
第08章 Think Human 人間を中心にする
第09章 Think Skeptic 不可能 を疑う
第10章 Think War 戦いを挑む
Conclusion Think Different

シンプルとはどういうことか、をこの本を読んで学び、仕事に趣味に活用してみるのもよいかもしれません。

Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学 Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学

あ、そうそう、シーゲルさんがNeXTに広告プランのプレゼンテーションをしに行った時のことを話していたんですが、聞きながら「そんなまどろっこしいことしてたらスティーブ怒り出すぞ」って思ってたらやっぱりそうなったようで、そのあたりはちょっと安心しました。

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このブログ記事について

このページは、nagasawaが2012年5月25日 20:53に書いたブログ記事です。

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